中医学臨床 掌蹠膿疱症
掌蹠膿疱症の原因
掌蹠膿疱症が起こる詳細な原因は不明ですが、以下のようなものが増悪因子として考えられています。 扁桃腺炎、虫歯、歯周病、喫煙、金属アレルギー、ストレス、薬剤。
掌蹠膿疱症の症状
中年の女性によくみられ、男性に比べると2〜3倍ほど高く発症するといわれています。 症状としては、手のひらや足の裏に膿がたまった小さな水ぶくれ(膿疱)が繰り返し次々とでき、かゆみや痛みを伴うことが多い慢性の皮膚疾患。掌蹠膿疱症の膿疱は、好中球(白血球の一種)が角質に溜まったものであり、、体の他の部位や人に感染することはない。手のひらや土踏まず、かかとなどに小さな水疱ができ、やがて膿を持った膿疱ができる。しばらくすると茶色っぽいかさぶたになり、皮と一緒にむけるが、またすぐ別の場所に膿疱ができるなど、時間経過とともに皮膚症状は変動し、新旧の皮膚病変が混在します。痛みが生じたり、爪の形が変形したりすることがあります。2〜4週間のサイクルで再発を繰り返します。
掌蹠膿疱症の治療
掌蹠膿疱症の治療は、主にステロイド軟膏や活性型ビタミンD3軟膏などの外用薬が使用されます。ほか、紫外線療法や、ビタミンA誘導体の内服やビオチンを使用する内服療法もあります。
金属アレルギーや病巣感染や喫煙など、悪化因子がわかっている場合には取り除く。扁桃摘出、金属除去もが行われることがあります。
掌蹠膿疱症の中医学
掌蹠膿疱症は中医学で”渦瘡”と言います。
隋朝610年撰「諸病源候論」には、渦瘡(掌蹠膿疱症)を明確記載しました。 “渦瘡候:渦瘡者,由膚腠虚,風湿之气,折于血気,結聚所生,多著手足間,...,如新生茱萸子。痛痒抓搔成瘡,黄汁出,浸淫生長,拆裂,時瘥時劇,変化生虫,故名渦瘡。燥渦瘡候:膚腠虚,風湿搏于血気,則生渦瘡。若湿気少,風気多者,其渦則干燥但痒,搔之白屑出,干枯拆痛。此虫毒気浅在皮膚,故名燥渦瘡也。湿渦瘡候:膚腠虚,風湿搏于血気生渦瘡。若風気少,湿気多,其瘡痛痒,搔之汁出,常濡湿者,此虫毒気深在肌肉内,故也。久渦瘡候:渦瘡積久不瘥者,由膚腠虚,則風湿之気停滞,虫在肌肉之間 ...
弁証:皮膚に湿毒鬱結、熱に転化
治療:除湿、解毒、清熱、
方薬:金銀花 連翹 板藍根 生地黄 土茯苓 ヨクイニン 苦参 丹参 鶏血藤
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