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第4章 中医体質学→第5章 漢方薬の薬性・効能と治療

中医学基礎理論  第4章 中医体質学

一、中医学の証と病因


中医学は体のことを陰陽気血で説明します。また、外来の病因は風、寒、暑、湿、燥、火、内部の病因は心情、飲食、過労、運動不足などとされています。
宇宙に存在するすべての事柄は相対する陰と陽の二つの面が持っている。例えば、表と裏、上と下、昼と夜等のように、自然界のすべての現象は、互いに対立、作用しています。
証とは、症候、疾病発展過程中ある段階の属性のまとめです。
つまり、証とはいろんな病因で体五臓の陰陽気血のバランスが崩れたさまざまの状態の表現です。例えば、風寒表虚証、脾腎陽虚証、肝気鬱滞証、寒凝血お証などなど。

二、体質の分類、特徴


正常な体質は陰陽 平和質、偏陽質、偏陰質です。健康的な体質は陰陽平和体質です。
陰陽平和質は外邪に影響されにくく、病気になりにくい体質です。

1、偏陽質


 偏陽質の人は興奮しがち、熱がり、動きが速いという特徴があります。
 偏陽質の人は、食欲が大きく、体温が高めです。また暑さに弱くて寒さに強いです。
 病気の面では、風邪、暑邪、熱邪に反応が割と強くて、病気になると、陽証、実証、陽亢、陰虚、痰火に変化しやすいです。

2、偏陰質


 偏陰質の人は、陽気が割と足りなく、寒さに弱くて、静かな特徴です。
 偏陰質の人は、食欲が少なくて、疲れやすく、暖かさが好き(暖かい環境・ものが好き) で体温が低めです。
 病気の面では、寒邪、湿邪に反応が割と強くて、病気になると、陰盛、陽虚の証、痰湿、痰飲に変化しやすいです。

三、体質と弁証


 病気の発生、発展は病気自身以外、体質との関係があります。ですから、治療において、病名以外、中医学の証を判別する必要があります。証のベースは体質です。
 病因、病気が同じでも、体質が違うと、違う証になります。同じように、違う病因、病気でも、体質が似ている場合は、類似の証になります。

四、体質と治療


病気の予防、治療には、体質と証を判断するのが重要です。

1、人によって、治療が違います。


 体質の偏陽偏陰、寒がり、熱がりがあるから、治療が異なります。

2.同病異治、異病同治


 上の部分に申し上げたように、病因、病気が同じでも、体質が違うと、違う証になりますから、治療が違います、それが同病異治といいます。  逆に、違う病因、病気でも、体質が似ている場合は、類似の証になりますから、治療方法が似ています。それを異病同治といいます。

中医学基礎理論 第5章 漢方薬の薬性・効能と治療


中医学では、病気は、体がいろいろな致病要素による、臓腑や気血水のバランスの崩れ(陰陽偏盛偏衰)であるものだと認識し、漢方薬の偏性(四気、五味、昇降浮沈、帰経)で陰陽偏盛偏衰を治します、本来体に備えている自然治癒力を引き出します。
漢方薬の性能をまとめると、主に四気、五味、昇降浮沈、帰経があります。

一、漢方薬の四気、五味


大自然にある漢方薬は寒熱温涼の四気が持っています。寒熱温涼の特性で、体の寒熱変化の調整を通して、体の陰陽盛衰を治します。

大自然に、酸、苦、甘、辛、咸と言う五味があります。漢方薬の一つ一つは五味のいずれかの味(効能)を持っています。(複数持つこともある)

二、漢方薬が持ってる五味の効能


体の五臓はその五味を好みます。
肝は酸味、心は苦味、脾は甘味、肺は辛味、腎は咸味を好みます。酸味は肝に、苦味は心に、甘味は脾に、辛味は肺に、咸味は腎に入ります。五味理論は中医治療に役立ちます。

酸味は収斂作用があり、止汗、下痢止めなどに使われます。
苦味は湿気をなくし、便通をよくします。
甘味は補填や鎮痛、薬性の緩和作用があります。
辛味は発散と気、血を巡る作用があります。風邪や、気と血の巡りに使われます。
咸味は通便、塊を削る作用があります。

三、漢方薬の帰経と昇降浮沈


五味と五臓の対応関係は帰経と言います。
漢方薬の帰経とは、漢方薬が体に作用する部位のことです。経は臓腑経絡を指します。 つまり、特定の漢方薬は、特定或いはいくつかの臓腑経絡に主に作用があります。 薬効の所在を示しています。

漢方薬の昇降浮沈は漢方薬が体に作用する方向性のことだとされています。 漢方薬の昇降浮沈を使って、体の気のめぐりの乱れを治します。

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